どうやら容疑者らしいです

　……えっと、終盤の方は妄想ストーリーが著しいのでお気を付け下さい。もはやバトンじゃありません(笑)。



容疑者バトン



［何だお前は!?]
　あ、お構いなく。気にしないで下さい

［ここで何をしていた!?］
　あなたに教える義務はありません。……ちょ、右手に何を持っているんですか。謝りますから命だけはお助けを！

［お前の右手に持っている物は何だ!?］
　こっちの台詞……というのはおいといて。愛という名の勲章を持っています

［誰を狙っている!?]
　あなたのハートにズキュン。

［行きたい場所はどこだ!?］
　どうやら捕まっている設定らしいので、シャバで。

［他に要求したいものがあるなら言いなさい!!］
　じゃあわっさんとかぶるけど、人見知りを直してくれますか？　あと上がり性を。結構深刻な悩みなんですよ、本当。お巡りさんには分からないでしょうね。だって私、あなたが同僚に「若い頃はのど自慢に出て鐘３つもらった」って言ってるのを聞いたもの……。

［本当にそれでいいんだな!?］
　はい。あ、その様子からして、出来ないんですね？(ニヤリ

［お前の人生の目標は何だ?!］
　幸せになることです。あ、ささやかな幸せでいいです。不幸が嫌なだけなので。

［何だと!?それを達成する為の努力はしているのか!?］
　３歩進んで２歩下がっています。

［そうか…。］
　テンションが下がったということは……もしや奥さんとうまくいっていないんですね？　それで幸せも家庭の温もりも感じていないわけですね？　可哀想に……。

［お前の横には何がある??］
　羽がある。

［では、お前の一番近いコンビニは何だ!?］
　ポプラです。何時かに書いた、賞味期限切れのパンが売っていたところ。

［よし、落ち着け。お前…豚丼でも食べるか？］
　あなたこそ落ち着いて下さい。いくら家庭がうまくいっていないからって八つ当たりしないで下さい。

［では、最後に合い言葉を言え]
　山川豊。

［違ーうやっぱりお前が犯人か!!即座に仲間の名前を３人あげたまえ!!]
　いえいえ、お巡りさん。あなたは大きなミスを犯しました。まず、私にかけられている殺人容疑。あれは現場の靴跡からして、単独犯と考えるのか普通です。なのに、あなたは仲間がいると判断した。つまり、あなたは複数犯だということを以前から知っていたのでしょう。つまり、あなたが犯人ですよ、お巡りさん。

ここからは私が勝手につけたものです(おい

［な、なにぃ!?　私がやったのか!?］
　そうですよ。よく思い出して下さい。

［……そうだ、私が殺したんだった……］
　どうして殺したんですか？。

［あいつは、私の妻と浮気していたのだよ……。最近妻が冷たくなったのはあいつのせいだったんだ。だから、殺したんだ］
　奥さんを愛しているんですね……。でも、殺したところで本物の愛なんて得られないんですよ！


「あなた！」



［き、喜美子……！　何でここに？］

「取調室のドアの前で全て聞いていたわ。あなたが彼を殺したのね……」

［……ああ、そうだ。警察という立場も考えず、やってはいけないことをやってしまった……］

「真面目なあなたが、人殺しをするほど私のことを愛しているなんて知らなかった……。ごめんなさい。浮気をした私が悪いの」

［そんなことはない。全て、私のせいなんだ……。いつも仕事仕事で、お前には何一つしてやれなかった。すまない……］

　二人とも、これからどうしますか？

「あなた、逃げましょう！」

［……いや。私は自首をすることにするよ……。すまなかった、喜美子。もう私のことを忘れてくれ……］

「待ってるわ！　私、いつまでもあなたのことを待ってる！」

［喜美子……］

「あなた……」

　そして二人は抱き合った……。






一人の男の愛憎劇～警察編～［完］

次回　一人の男の愛憎劇～ミミズ編～

　次回をお楽しみに！(嘘

　尚、ストーリーについての苦情は受け付けておりません(笑)。